アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

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佐々木明、清澤恵美子優勝 FEC志賀高原SL

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快晴の志賀高原、ファーイースカップ志賀高原男女SLが気温マイナス8℃と絶好のコンディションのなかで行われました。

急斜面のジャイアントコースも水を入れて固められハードパック。ワールドカップに近いコースとなりました。

男子1本目は佐々木明が2位の武田竜を1.19秒、3位の皆川賢太郎を1.52秒はなし、ダントツでラップ。

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FEC総合トップを走る石井智也は1本目コース前半でコースアウト。大越龍之介は後半で失敗し登り返して大きくタイムロス、成田秀将は2.26秒遅れの4位につけました。

2本目は明が2位をどれだけ離すか、賢太郎が上位をキープしてSL総合ポイントをどれだけ稼げるかが焦点でした。

明にとってはぜひとも好ポイントの欲しいレース。

しかし、2本目、明はコース後半でバランスを崩し失速。優勝は手にしたものの、2位の賢太郎とは差をつめられ1.39秒差でした。

ゴール時点では落胆していた明でしたが、ポイントが発表となりコンチネンタルカップミニマムのFISポイント6.00と聞くと、大きく安堵していました。

これで明日、もう一回6.00をとると、来季ワールドカップの出走が30番台前半で出れることになります。明日もう一回、素晴らしい滑りをみせてほしいと思います。f:id:shinfotograf:20181122144404j:plain

写真左から、2位皆川賢太郎、優勝佐々木明、3位キュン・スンヒュン。

1本目2位につけた今季好調の武田竜は2本目後半で失敗。スキーをロシニョールからノルディカに変え、ブーツもノルディカを履く彼は、シーズン初めにノルディカニュースキーの特徴をいち早く捉え自分の滑りとフィットさせてきました。

ノースアメリカップでは1本目ラップタイムをたたき出すなどの好結果で皆川賢太郎を上回る結果もしばしば残していました。

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今季好調で、かつ1本目も2位につけただけに、2本目の失敗は非常に残念でしたが、また明日同じコースでSLがありますので、リベンジを果たしてくれるでしょう。武田竜の明日の滑りにも期待したいと思います。

女子は清澤恵美子が1本目のリードを守りきり、優勝。こちらもミニマムの6.00を獲得しました。

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もしかしたら日本のレースで同日に男女とも6.00のミニマムポイントが付いたのは初めての出来事かもしれません。

朝のアップで片反して転倒、膝をひねった清澤でしたが、ワールドカップ選手の貫禄をみせてくれました。

撮っていても、第一シードの選手たちとはファインダーに入ってくる、また抜けて行くスピードが、星、長谷川とともに明らかに違いました。

若手のなかでは期待の安藤麻。今日は8位に終わりました。f:id:shinfotograf:20181122144117j:plain

今季、ワールドカップを経験した4位の川浦あすか、5位の向川桜子とともに、明日は「女子3強」、清澤、星、長谷川の牙城を崩してほしいと思います。

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写真は女子表彰。左から星瑞枝、清澤恵美子、長谷川絵美、川浦あすか、向川桜子、水口かおり。

今日の男子1本目の完走者は97人中、33人。

ワールドカップに近いハードなバーンに「今季はじめてこんな硬いコースを滑った選手が多かったのではないか」と片桐幹雄アルペン部長は話してくれました。

そして、日本でもハードなコースをつくって定期的に練習できる環境を整備しなければならないとも語ってくれました。

私もナショナルセンターとまではいかないまでも、常時、硬いバーンで練習できるような環境の整備を早期に望みます。

最後の写真はレース後の男子若手のホープ、成田秀将。f:id:shinfotograf:20181122144539j:plain

今日は6位でFEC総合はトップに立ったのですが、この写真のあと、彼と話したコーチに聞くと成田は涙して悔しがっていたそうで、明日、彼にもリベンジを期待したいと思います。

今日2位の皆川賢太郎は明日、河野恭介と武田竜を上回れば残り1戦を残してFECのSL総合チャンピオンが決まり、来季のワールドカップ出場権を手にします。

明日のレースもお楽しみに!