アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

レビ到着

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タラップから降り立つと、気温マイナス15℃。久々にキリットした寒さを感じました。

昨晩はヘルシンキ泊まりで今朝キッティラに空路移動、レビに到着しました。

通年は私の利用したフィンエアーの他に、昔はBlue1という名だったスカンジナビア航空が飛んでいるのですが、なぜか今年はこの時期にキッティラに飛ぶ便はなく、横6席シートの中型?飛行機は満席でした。

太陽の位置が低いので、日中は常に夕方のような感覚ですが、ランチを食べ終えてのんびりしながら書いています。

明日の女子SL開幕レースは日本チームからの出場はなし。SAJのHPでも発表されています。

そのSAJのHPで発表されている日本男子出場選手は湯浅直樹石井智也、成田秀将の3人。

WCアルペンのLevi大会

(写真のキャプションは左からクリスチャン・ライトナー、湯淺選手、横田サービスマン、橘井トレーナーが正しいです。)

成田秀将はワールドカップ初出場になります。期待したいですね。

「湯浅は体調もいいことから期待できる」とSAJのHP記述にはありますが、腰の痛みにより10月は3週間ほど日本で休養をとっていました。雪上での練習は今月から再開したばかりなのでどこまで滑りの感覚が戻っているのか心配です。

このレビのコースを最も「不得手」としているので、昨年の19位を超える成績であればシーズン初戦としては御の字なのではないかと思います。

昨年の勝者はミカエラ・シフリンとマルセル・ヒルシャー。

2人はともに初戦からの好調をシーズン通して継続し、種目別優勝を勝ち取りました。今年もその勢いを継続するのか、今シーズンを占う意味でも注目の開幕戦です。

さて、現場でご一緒している田草川嘉雄さんのAlpine Race Net.で報じられていますが、

マルセル・ヒルシャーのプレート&バインディング

セルデン開幕戦でのヒルシャーのビンディングとプレートがマーカーだった件。(あ、M社って伏せ字してもわかりますもんね笑)

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1本目のインスペクションでの写真です。

撮っているときには気がつかなかったのですが、写真を見てみると明らかにマーカー製。田草川さんの記事にもあるように、トウーピースが黒く目立たなくなっているくらいで隠すような気もさらさらない感じです。

その後の彼のスウェーデンでのトレーニング映像でもSLにもマーカーが付いている映像がありました。

ここまでくると、テストしてマーカーのほうが明らかに速く、「他社製」ではあるが使っているということに疑いの余地はないでしょう。実際、日本人選手でも普段使っていないマーカーをつけてテストしたらかなり速かったという話は以前に聞いたことがあります。

もちろんこれは「マーカー最速」説ということではありません。スキーとビンディング、プレート、そして滑り手自身との相性もあるでしょう。

一昔前は「スキー、ビンディング、ブーツの3点セットの同一メーカー縛り」は今ほど明確ではなかったのですが、サロモン社がスキー板をつくり始めたころからそのような「3点セット使用」が定着してきて、ビンディングでいえばチロリアエスバー、ブーツで言えばコフラック、カベール、ダハシュタインなんて懐かしい名前は聞かなくなってしまいました。

ヘッドスキーをはきながらラングのブーツにこだわったマリア・ヘフール・リシュや少し前ではヘルマン・マイヤーもそうでしたが、用具の選択で100分の1秒でも速いのが確かなのであれば、迷うことなく「最善の選択」をするのが当然なのだと、今回のヒルシャーのマーカー使用から再確認しました。

3年連続総合優勝者がそれなのですから、他の選手もあらゆる面でベストの選択をしていかなければ彼に追いつき追い越すことは難しいのでしょう。

現在のアルペンスキー界を牽引していると言っても過言ではないマルセル・ヒルシャーの他社製ビンディング、プレート使用は、三点セットの再編成、さらには今後のスキー用具のさらなる技術革新に一石を投じたと言えるのかもしれません。