アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

須貝龍、ウェンゲンSCに出場 萌芽のとき その2

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湯浅直樹が初めてワールドカップで順位を記録したのは21歳のときでした。2003-04シーズンのSL開幕戦、イタリア・セストリエールで56番ゼッケンから21位。

そのシーズン、ワールドカップのその後のレースは2本目に進むことはできませんでしたが、翌2005年12月スロベニアのクラニスカ・ゴラW杯で50番ゼッケンから7位となりました。 

2006年2月のイタリア・トリノオリンピックセストリエール)では、39番ゼッケンから7位入賞を果たし、皆川賢太郎の4位とともに日本のスポーツ紙面をデカデカと飾りました。

その後は2011ドイツ・ガルミッシュ世界選手権で6位入賞、そして2012年12月、イタリアのマドンナ・ディ・カンピリオで自身初のW杯3位表彰台に上がりました。

翌2013-14シーズンにはイタリア・ボルミオW杯で4位となり自身初の第一シード入り。スイス・アデルボーデンのビブドローではハーネス装着でケーブルに吊られて宙を舞い、大観衆の前に登場しました。

しかしその後は右足かかと骨折もあり目立った成績はなく、2016年1月現在、そのときの11番ビブが最も小さいゼッケンの数字となっています。

6日にイタリアのサンタ・カテリナでW杯初出場を果たした中村舜選手(20歳)のインスペクションを撮りながら、自分の「追いかけてきた」湯浅の戦いの歴史を思い返していました。(冒頭の写真、初出場のW杯でインスペクションを行う中村舜)

残念ながら中村舜はゴールできずに終わりましたが、湯浅直樹も初出場の志賀高原はコースアウト。W杯出場8戦目での初順位獲得でした。

これからの中村選手には、初めてのW杯で何を感じ、何を学び、それをこれからにどう活かすか、じっくり考えて今後の行動を起こしてほしいと人生経験をちょっと重ねた47歳のおっさんは思うのです。

W杯に出場しただけの選手で終わるか、湯浅のように第一シードに定着できなくても、キラリと光る成績を随所に残し、見る者に感動を与えることができる選手になるか、はたまた、湯浅直樹が小学校4年生のときから本気で目指している「アルベルト・トンバのようになる」かは、今後の行動のひとつひとつにかかってくると私は思います。

ピョンチャンオリンピック出場などという曖昧な目標ではなく、具体的に数字で目標を決め、その達成のためにはいつまでにどのレベルまで達していないといけないか、ヨーロッパカップでの順位やFISポイント、国内レースでの勝利数や自身の身体能力の数値など細かく目標を定めてそこに邁進して欲しいと思います。

もちろん、人生、計画通りに行くことなどまずありません。「予定外」の連続なこともあります。

そのときに目標を「下方修正」するか、あくまで目標は高く、志も高く持ちそこに向かって努力するかはその本人次第です。

ぜひ周囲の人生の先輩たちから大いなるアドバイスをいただいて、大きく羽ばたいてほしいと節に願います。

そう、大いなる「野望」をもって!

そして今季は中村舜選手に加え、もうひとり、来週のW杯で初出場を果たす選手がいます。

須貝龍(すがいりょう)24歳。

来週のW杯といえば、もちろんウェンゲン。それもSLではありません。スーパーコンビなのです。

日本人では2002年の吉岡大輔さん以来のウェンゲンでのコンビ種目出場となります。

(このときの優勝はケティル・アンドレオーモット。2位ボディ・ミラー、3位ラッセ・チュース。滑降は正規のフルレングス)

そして当然、須貝龍選手はウェンゲンの滑降トレーニングランにも出場するということです。(SC出場にはトレーニングランのスタートバーを一度切ることが必要。スタート位置は滑降より位置が下がりコース長も短くなる)

彼はいま、日本人としてほぼ単独でヨーロッパ転戦をこなし、先月のイタリア・バルガルディナFISレースSGでは5位、9位、滑降では19位。

そしてセルデンのヨーロッパカップSCでは43番ゼッケンから10位、トップとのタイム差もSLとSG合計で1.94秒と大健闘しています。

私の「夢見る」日本高速系チーム復活の狼煙をあげて欲しい、そう願いますが、「具体的」にはぜひ30番以内を狙ってW杯初出場にして初W杯ポイントを獲得して欲しいと思います。

そして金曜日のSCの滑り次第では、土曜日の伝統の「ラウバーホーンレーネン」滑降に出場してくれることも期待します。

須貝龍選手については過去ブログ、以下でご参照ください。

萌芽のとき

shinfotograf.hatenablog.com