アルペンスキー撮影記

毎冬、ヨーロッパアルプスを中心に行われるアルペンスキーワールドカップの魅力を紹介していきます

スポンサーリンク

ペーター・フィルがシュトライフを制す スビンダル大けが W-CUPキッツビュール

スポンサーリンク

f:id:shinfotograf:20171121145838j:plain

降雪の合間をぬうように、キッツビュールハーネンカムレーネン滑降は予定から1時間遅れ、かつスタート位置をマウスファーレの少し上、本来のスタートから40m下げて行われました。

名物、ゴール前の斜め急斜面のトラバース部分、ハウスベルグカンテに入る前の左ターンでゲオルグ・シュトライトベルガー、ハンネス・ライヘルト、そしてスビンダルまでもがクラッシュ。

シュトライトベルガーとライヘルトはヘリコプター、スビンダルは自力で歩いた後、モービルで運ばれました。

転倒が3人ともに前のめりで、スキーがひっかかったような転倒でした。原因は詳しくわかりませんが、今日は気温が高く、その部分の雪が軟らかかったのかと想像します。 

f:id:shinfotograf:20171121145910j:plain

その後も同じような転倒が予想されるため、30番のビンセント・クルリケマイヤーが滑り終わったところで、レースは終了の決断が下されました。

冒頭の写真はGiovanni、スビンダルの写真はピエール・マルコ・タッカさん撮影です。

「ほんの少しの短縮コース」となった今年のシュトライフ、勝者はイタリアのベテラン、ペーター・フィル。2位にベアト・フォイツ、3位にカルロ・ヤンカともにスイスが入りました。

f:id:shinfotograf:20171121145944j:plain

ペーター・フィルは33歳のベテランながらワールドカップ通算2勝目。ハーネンカムのゴンドラにその名を刻むことになりました。おめでとうございます。

表彰の写真もGiovanni撮影です。フィルのおとなりはキッツビュールではおなじみ、アーノルド・シュワルツネッガーさん。このタイミングでヤンカを押しのけ、いっしょに写真におさまるのはさすがムビースターですね。笑

スビンダルは自力で歩き、モービルにも座って医務室に運ばれたので、おそらく次のレースは大丈夫だと思いますが、ライヘルトは立ち上がったもののシュトライトベルガーと同じくヘリコプターで吊られて病院に運ばれたので、2人が大事ないことを祈ります。

さて、明日はスラローム

今季ここまでまったく成績のない湯浅直樹の巻き返しが見られるのか?

昨日はカメラマンはSLコース内スキー禁止でアイゼンのみでスタートからゴールまで歩きましたが、しっかりとインジェクションがきいていてカリカリ、ツルツルでした。

おまけに例年より雪が少ないためか、地形が露出し複雑なうねりや斜面変化のオンパレード状態です。

キッツビュールのSLは彼にとって相性は良くありませんが、そんなことは言ってられないので、なんとか明日は難しいコースを攻略して欲しいと思います! 

f:id:shinfotograf:20171121150039j:plain

最後の写真はゴール前の小さいジャンプ、ペーター・フィルです。なぜか彼だけほとんど飛びませんでした。笑

追記:スイスのSRFによると、スビンダルは右ひざ前十字靭帯断裂、半月板損傷の大けがを負い、今季のワールドカップの出場は今後困難となりました。非常に残念です。

また、ゲオルグ・シュトライトベルガーは右ひざ十字靭帯断裂と半月板損傷で今季終了、ライヘルトも膝の打撲で復帰は不明となりました。

女子のフェンニンガー、ミカエラ・シフリンに続き男子もまたスター選手が怪我で今季のワールドカップから姿を消してしまいました。非常に残念です。

f:id:shinfotograf:20171121150112j:plain

写真はアクセル・ルンド・スビンダル自身のFacebookより。